有事の時だからこそ実感するキャッシュフロー経営の価値とは
経営者の不安を安心に変えるマネジメントパートナーの谷頭大輔です。
今回は顧問先事例を紹介します。
電機工事業のC社は、私が税理士法人職員時代に担当させて頂いていた顧問先です。
個人事業主からスタートして法人成りし、順調に事業を軌道に乗せておられます。
私が独立してからもコンサルティング顧問を継続して頂き、もう10年以上のお付き合いになる大事な顧問先の一社です。
C社では、昨年からキャッシュフロー経営の導入を始めました。
キャッシュフロー計画表で利益と資金の見える化をすると、主な経営課題が確認できました。
- 手持ちキャッシュが固定費の2か月程度なので、有事に備えて6カ月程度までは増やしたい
- 人材確保が、売上・利益向上の要になることから、積極的に投資をしていきたいが、資金面が追い付かない
対策として、以下のことを社長と2人3脚で実行しました。
- 5か年経営計画を作成し、会社の経営理念、ビジョン、利益・資金計画、計画達成のためのアクションプランを策定
- 銀行借入を行い、手持ちキャッシュを増やす
- 理想の人材像を明確化し、採用計画を立て、積極的に投資をする
結果として、理想通りに手持ちキャッシュを固定費の8か月分程度まで増やすことができ、加えて採用にかかる投資資金の確保に成功し、順調に人材の確保も進めることができました。
そんな矢先に襲ってきたのが、コロナによる突然の工事休止です。
先日C社社長と打合せした際に、社長はおっしゃいました。
「コロナの影響を受ける前に、十分な手持ちキャッシュを確保できて、本当によかった。
有事の際に備えて取り組んできたことですが、本当に有事が起こってしまった今、キャッシュフロー経営の大切さを身をもって実感しました。」
正直、当時銀行借入に成功していなかったら、恐らく6月には資金ショートしていたはずです。
コロナ関連の融資制度も、申請してすぐに入金されるわけではないので、相当な焦りと不安に駆られていたことと想像します。
私自身も、C社の事例を通して、キャッシュフロー経営の大切さを実感させて頂きました。
これからも「全ての会社が当たり前のようにキャッシュフロー経営を実践している社会の実現」を目指して、覚悟を決めて活動していきます。
今回は、~顧問先事例~有事の時だからこそ実感するキャッシュフロー経営の価値についてお伝えしました。
お読み頂きありがとうございました。